保育士の職場といえば、保育園をイメージする人が多いでしょう。
実際、保育士の多くは保育園で働いています。しかし、保育士として身に付けた知識やスキルを活かせる職場は保育園だけではありません。
転職先を探す場合は視野を広げて、保育園以外も検討してみてはいかがでしょうか。
そこで今回は、保育園以外の転職先について紹介します。
障害者支援のお仕事
保育士の経験を活かせる転職先として、障害者支援の職場があります。
仕事内容は訓練や教育を通じて、障害者が自立する能力を伸ばすための支援を行うことです。
近年、保育の現場ではソーシャルワークが重要になりつつあります。各家庭の抱える問題に対して助言を求められる機会が増えているのです。
また、保育士をしていると、ADHDや発達障害といった障害を持った子どもと接する機会があります。
児童福祉の一環として、障害児保育について学ぶ保育士も少なくありません。ソーシャルワークや児童福祉の経験は、障害者支援の仕事を行う上で大いに役立つでしょう。
学童保育所で小学生の子どもと関わる!
共働きの世帯が増え、保育園の不足が社会問題になっていますよね。それと同様に学童保育所のニーズも高まっています。
小学生でも低学年の間は、保護者が帰宅するまでの保育を必要とする場合が多いからです。
保育園児と小学生になったばかりの子供には共通点が多く、保育士から転職すると、それまでの経験を活かせる場面が多くあります。
特に、多数の子どもの相手をする視野の広さと対応力は役立つでしょう。ただし子どもは体力が増えて活発になっていますし、宿題をさせる必要があったりするなど、保育園での保育と異なる点も少なくありません。
慣れる必要がありますが、子どもと関わり成長を見守る点において、保育士と同じやりがいを感じられます。
介護施設で保育士の気配りや手遊びを活かす道も!
食事や排泄のサポートなど、保育と介護の仕事には共通する作業が多くあります。
介護施設には、加齢とともに言動が幼児化したり、言葉が不自由になったりする要介護者が多く見受けられます。まだ言葉を上手に使えない幼児を相手にしてきた保育士は、そのような要介護者の相手をする素養を持っているといえます。
要介護者の個性や状態を見極めてサポートする点も、保育園で園児に対して行っていた気配りと近いものがあります。
リハビリを兼ねた手遊びなどのレクリエーションにおいても、保育園で行っていたお遊戯と共通している点があるでしょう。
本格的に介護士として働くには資格を取得する必要があります。しかし福祉業界では保育士と介護士の統合案が出るぐらい類似点も多いので、初めて福祉関係の資格を取得しようとする人よりはスムーズに取り組めるのではないでしょうか。